わかめ手帖

おばさん女子です。子供もいません。しかも仕事も辞めました。

スラムダンクについて語らせてください

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おばさんになって「スラムダンク」を最初から読み直しました。若かりし頃との印象の違いが顕著だったので思いの丈を語らせてください。最小限にしたつもりですがネタバレ多少ありますので、未読で知識を入れたくない方や、スポーツが嫌いな方はスルーして下さい。

バスケといえば「スラムダンク」

私は小学生の時にミニバスをやっていました。バスケをやっていたと言うと必ず「スラムダンクの影響?」と聞かれますが、おばさんの時代的には「ダッシュ勝平」です。ミニバスの応援旗にも勝平のイラストが描いてあるほどメジャーでした。スラムダンクが始まったのは、私がヤンキーを避けてバドミントン部に入った中学時代です。もうちょっと早く始まっていたらバスケ部に入っていたかもしれません。スラムダンクにはダッシュ勝平のように純白パンティは出てきませんが、その面白さから一気にバスケ漫画の代表作になりましたね。

安西先生について思うこと

スラムダンクの主人公の高校の監督に安西先生がいます。「あきらめたらそこで試合終了だよ」というセリフで、名監督として多くの人に知られているあの太ったおじさんです。安西先生が自分自身で「指導者失格」と言っているように、おばさんの目から見ても彼の行動にはいくつもの疑問点があります。

大学監督時代の教え子「谷沢」の存在なくして安西先生は語れません。体格にも才能にも恵まれていた谷沢に、安西先生は基礎練習をそれは厳しく指導します。自分だけに厳しく当たり、才能があるのに基礎ばかりさせる安西先生に不信感を抱き、谷沢は黙って単身アメリカに渡ります。が、そこは彼にとっては報われる場所ではありませんでした。彼はもう二度とバスケをすることはできなくなります。

谷沢は安西先生に手紙を書いています。しかしその手紙を出すことはできず、後に彼の母から安西先生の手に渡ります。手紙には自身の慢心さと、結果を出していない為まだ帰れないことが書いてあり、最後はこう締めくくられていました。

バスケットの国アメリカの その空気を吸うだけで僕は高く跳べると思っていたのかなあ・・・

 引用元:井上雄彦「SLAMDUNK」22巻 集英社

ちなみに今この言葉を打っているだけで私は涙ボロボロです。夫から「また谷沢の話!?」とうんざりされるくらい、私にはこの手紙の一言が心に突き刺さるのです。アメリカの地で一人、谷沢はどんな気持ちでこの手紙を書いて、どんな気持ちでこの手紙を出せずにずっとしまっていたのでしょうか。私ですらこの始末なのですから、手紙を受け取った安西先生のショックは相当なものだったと思います。この過去があっての現在の安西先生へと話は移ります。

三井寿について思うこと

主要キャラの一人に「三井寿」がいます。これまた「バスケがしたいです・・・」のセリフであまりにも有名ですね。彼は中学バスケ会のスーパースターでした。安西先生を慕って高校に入り、そこで怪我をします。怪我でバスケが出来ない間にも周りは成長し、それを目の当たりにした彼は、そこで不良への道に進んでしまいます。おそらく人生初の挫折だったのではないでしょうか。先に書いた谷沢の経験があるのに、安西先生がこの時なぜ彼をフォローしなかったのか、私には不思議でなりません。

スラムダンクドンピシャ世代は私も含め40代くらいが多いと思います。氷河期世代でもあり、まあ長い人生色々な挫折を味わって来た年齢だと思います。おっさんおばさんの私たちですら周りに助けられながら、現状と必死で向き合っています。

ちょっと前まで中学生だった三井が、怪我という自分ではどうすることもできない苦悩を一人で抱え込むのは、いくら何でもです。バスケ部をメチャクチャにしてやりたいと襲撃に来て、安西先生の姿を見た瞬間泣き崩れます。かつて「全国制覇!」と笑顔で言っていた少年がここまで変貌していく間、ムクムク太り続けられる安西先生の気が知れません。

結局三井は自分の意志でバスケ部に戻ってきます。これでスタメン5人揃って、安西先生も監督業に本腰を入れるのですが、おばさん「遅せーよ」と思わずにはいられないんです。

田岡茂一という名監督

ライバル陵南高校の監督に田岡という男がいます。彼も怒鳴り厳しい訓練をします。でかいだけで体力がない、「もう辞めたい」と泣きながら絞り出す選手に、田岡は「でかいのは立派な才能」と言い放ちます。「お前はチームの中心になり得る才能を持っている」と彼に伝え、その通り彼は立派なキャプテンへと成長します。

田岡は選手へのフォローが絶妙なんですよね。リアルタイムで読んでた時はものすごいおっさんだと思ってましたが、今回41歳だったことが判明して驚きました。まさかの年下。あんなシワシワに描くことなくない?でもバカボンのパパも41歳だから世間から見たらそんなもんなんでしょうか。バカボンのパパの年齢追い越したのすごく悲しいです。

安西先生はコミュ障

また谷沢の話をします。安西先生と谷沢は先述の田岡とでかい人のように、お互いの思いを伝えることをしませんでした。安西先生は谷沢の才能に期待していたことを伝えず、谷沢は不満を持っていたことを安西先生に告げずにアメリカへ逃げました。それで不幸な結果になった経験があるのだから、三井が怪我をして焦っている時、今度こそ「三井が必要」ということを伝え、怪我を治すことに専念させるべきだったのです。思っているだけで伝えないのは指導とはいえないと思うのです。

まあでもグレたことによって三井はスラムダンクでも人気のキャラになるわけです。吉田栄作ヘア→江口洋介ヘア→短髪と、髪型の変動が激しいキャラですが、 グレなければ吉田栄作ヘアのままだった可能性が高いです。 

女子にはミッチーとメガネ君が人気でした

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桜木花道という主役中の主役

おっさん監督の話ばかりしてしまいましたが、スラムダンクは高校バスケットボールが舞台の漫画です。「アニメは見てたけど漫画は読んでない」という人がいたら是非漫画を読んで下さいね。無音で描かれる最終戦などまさに圧巻ですよ。

主人公の桜木花道もある試合で怪我をします。しかし相手に点を取られ周囲がザワつく瞬間、花道は誰よりも早く自分のゴールに向かって走っています。ここで私の涙腺が崩壊します。

私はスラムダンクはおっさんおばさんにこそ読んで欲しい漫画だと思っています。何かにおいて人に点を入れられた時、桜木花道のように負傷した体で、自分のゴールに向かって走り出すことができるでしょうか。「諦めたら試合終了」という言葉は、毎日諦めながらグーグー寝ているおばさんの目を覚まさせてくれました。

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感動してるのに酷くない?

まとめ

この記事を興奮しながら昨日バーっと書いて、今日冷静になって見たら

メチャクチャ気持ち悪かったです

おばさんが早口で長々と語っていて、あまりの気持ち悪さに1000文字くらいガ―っと消してやっとこれです。やけに谷沢連呼していますが、長い連載中10ページくらいしか登場していません。同じようにちょっとしか出てこない長谷川のことも熱く語っていましたが、気持ち悪いので消しました。

昔読んだ漫画や映画をおばさんになって見返してみると、まったく違う視点で楽しめるので良いですね。また違う作品も読み返してみようと思います。次は気持ち悪くならないように冷静になろうと思います。