動画面接（動画選考）って知っていますか？
私、今まさに就職活動をしてるんですよ。でも今って皆さんご存知の通り、コロナさんも一緒に就職活動してるじゃないですか。企業も対面での面接はまずいなってことで、Web面接（オンライン面接）を取り入れてる所が増えてきてるんです。
そして私が応募しようとした所も、「Web選考」って書いてあったんですよ。
世の中変わった
テレワークが進んだ今、会議だってZoomだのTeamsだので画面越しに行われる時代ですもんね。オンライン面接ぐらい覚悟してたんですよ。しかし凄い世の中になったもんですよね。こんな世の中になるなんて２年前は誰が想像していたでしょうか。
子供の頃読んだ本に出てきた、未来の会社とか学校みたい。その未来が今なわけで、色んなものが変わっていく歴史的瞬間に立っているんだなあと、今までの思いを噛みしめていたんですよ。
思いを噛みしめている場合じゃなかった
今って履歴書や職務経歴書なんかもデータで送るんですね。昔いっぱいいた「履歴書に修正液使っちゃいけない勢」のせいで、手首を負傷しながら何度も書き直した履歴書。それが今やパソコンで一瞬ですよ。
「ホントいい時代になったなあ…」ってまたまた思いを噛みしめていたんですよ。私って本当によく噛みしめるんです、思いを。
それで資料とか色々送ったら次はオンライン面接かあって思ったら、なんか「動画面接（動画選考）」って書いてあったんですよ。
動画面接（動画選考）って何？
自分が思っていたWeb選考って、Zoom会議とかZoom飲み会みたいに、画面越しに対話をする方法でした。多分これがいわゆるオンライン面接ですよね。これは想像がついてたの。
動画面接って何？
必死で先方の説明読んだりGoogleで調べた結果、動画面接（動画選考・録画面接ともいう）は、企業がいくつかの質問を事前に用意し、その回答を応募者が自分で動画撮影して先方に送るというやり方らしいんですよ。
は？
ってなりますよね。
自分で自分の動画なんて撮ったことあります？って思ったら、そういえば若い子って写真もムービーも自撮りするんだ！しかもTikTokだのYouTubeだのやってるから、それを人に見せるのなんて朝飯前なんだ！って気付いたら震えました。
どれだけ電子媒体を使いこなせるかも同時に審査できる面接方法じゃん。コロナ禍の今、この動画面接を取り入れている企業が増えてきているんですって。
「よし！この会社はやめよう！」と思いました。
だってデジタルネイティブ世代じゃないもん！
でもまあエントリーしちゃったし、物は試しにやるだけやってみようかなって挑戦してみたんですよ。
事前準備
事前準備として、動画をアップロードする用のアプリをダウンロードする必要があるらしいです。なんか言われるままにWeb面接ツールみたいなアプリを落としました。パソコンでもタブレットでもスマホでもなんでも大丈夫です。私はiPadにしました。
それで先方から事前に３つ程質問が来ます。自己紹介・自分の強み・仕事のやり方みたいな感じのやつ。よくありがちなやつ。「それぞれ１分ぐらいの動画でこれに回答してください」って。企業によって一発勝負のところもあるみたいなんですが、ここは「何度でも撮り直していいです」って。
え？楽勝じゃない？
回答も事前に文字に起こしておけるし、自分の好きなタイミングで始められるの。しかも撮り直し可なんて、こんなん正直チョロくない？
面接開始
アプリで「面接開始」ってすると、先程の質問が一つずつ出てきます。「録画開始」を押すとiPadのインカメラで自分の顔が映し出されます。そしていざ喋ろうとすると、全然喋れない！
クッソ恥ずかしい！！
え？なにこれ？インカメラに映る自分の大アップの顔見ながら、「私の強みは～」とか言える？
え？これ、ただのバカじゃない？
面接って、質問した人の目を見てその人に向かって会話するから成り立つんであって、なんで見慣れた自分のアホみたいな顔見ながら喋らなきゃいけないの？って物凄く抵抗があります。
ここは一度やめて、模範解答みたいな動画をGoogleで探して見てみたんですよ。もう凄いの。
圧が凄い
こんなのカメラ越しにできるわけがない。
１分なんて短いと思ってたんですけど、カメラに向かってこのテンションで１分なんて地獄ですよ。しかも３本もやらなきゃいけないの。ホント地獄ですよ。
面接再開
意を決して何とか１つめの回答を終えました。１分なんか全然届かず30秒くらいで切り上げました。提出する前に自分で再生して確認していいっていうもんだから、再生してみてビックリしました。
すっごい挙動不審。
目玉キョロッキョロ動いてて、なんか口もモゴモゴしてるの。
よく「食レポの時に顔がフルフル小刻みに揺れるアイドルがウザい。ぶりっ子」とか言う人いるじゃないですか。私あれ、なんのことだか全然分からなかったんですよ。揺れてる？顔？そう？って思ってたんですけど、自分の動画見てみたら、フルフルどころじゃなくブルッブル震えてんの。全然震えてる意識なかったのにブルッブル震えてる。
志村のやるひとみばあさんみたいな感じ。ナニコレ、これがぶりっ子？いや、極度の緊張で顔を固定できてないんですね。私、テレビで食レポできないや。ぶりっ子どころの話じゃない。確実に放送事故。
流石に動画を撮り直しすることにしました。
何度撮り直しても挙動不審
顔はブルッブル震えてて目玉はキョロッキョロ動いてて声も異様にかん高いやつが、
「私は弱みをこう克服しました！それは今では強みになっています！」
とか言ってるんですよ。滑稽以外に当てはまる言葉ありませんよ。それを本人が一人で部屋で見てるんですよ？地獄でしょ？
人から見た自分がこんなにも妖怪だったなんて初めて知りました。
耐えられない
早く人間になりたい！何度も何度も撮り直しました。そして何度も何度もキモい自分と向き合わなければならないのです。
１分動画を３本、早い人なら準備込みで10分程度で撮れてしまうのでしょうか。私の場合、気付いたら日が暮れていました。
「もう…これでいいや」
動画を送った時には、私の心は死んでいました。
面接終了
送信した動画はマイページ等で見られるらしいのですが、あれ以来見ていません。見られるわけがない。そもそも採用する人たちはちゃんと真剣に見てくれているんでしょうか。
こんな感じで笑いながら見てたら絶対許さない。つーかあんなん流出したらどうしよう。数ある流出動画の中で一番恥ずかしい。
今回の学び！
二度と動画面接は受けません！
人生でかなり上位の恥ずかしさでした。今までTikTokとかバカみたいって思ってたんですが、いや、凄いわ。自分の表現したいことを動画にして人に伝えるのって、あんなに難しいことだったんですね。考え改めます。若い子凄い。
とにかく終わりました。
私はやっぱり対面面接の方がいいな。完全なオールドタイプだって気付かせてくれた良い経験でした。
ちなみに合否はまだ出てませんが、まあ落ちるでしょうね。逆にあんな動画で受かってたとしたら、企業として終わってると思います。
